「最近、肩が内側に入っている気がする」「デスクワークで肩がこる」「体重は増えていないのに、お腹がぽっこり見える」
このような悩みがある方は、もしかすると「巻き肩」が関係しているかもしれません。
巻き肩は単なる見た目の問題ではなく、肩甲骨や背骨、胸郭、骨盤など全身の姿勢にも影響します。
今回は、パーソナルトレーナーの視点から、巻き肩の原因を解剖学的にわかりやすく解説し、改善のためのアプローチをご紹介します。
巻き肩の原因は「肩だけ」ではない
巻き肩とは、肩が本来の位置よりも前方・内側に入り、上腕骨が内旋しやすくなっている状態です。
特にデスクワークやスマートフォンの使用時間が長い方は、腕を前に出した姿勢が続きます。
すると、胸の筋肉である「大胸筋・小胸筋」などが硬くなり、反対に背中の筋肉がうまく働きにくくなることがあります。
その結果、肩甲骨が前方へ引っ張られ、肩が内側に入りやすくなります。
つまり、巻き肩の改善では「肩を後ろに引く」だけでは不十分です。
なぜ巻き肩で肩こりが起こる?
巻き肩になると、頭や肩の位置が前方へ移動しやすくなります。
頭が前に出ると、それを支えるために首や肩周辺の筋肉が常に働かなければなりません。
特に僧帽筋上部や肩甲挙筋などに負担が集中すると、「肩が重い」「首が張る」といった肩こりにつながることがあります。
そのため、肩こり対策として肩だけを揉むのではなく、
胸を開く → 肩甲骨を動かす → 背中を使う
というように、姿勢を作るための身体全体のバランスを見ることが重要です。
巻き肩と「ポッコリお腹」の意外な関係
「巻き肩とお腹に何の関係があるの?」と思う方も多いでしょう。
実は、姿勢は身体の前後でつながっています。
巻き肩によって胸郭が前方へ傾いたり、背中が丸くなったりすると、身体全体のバランスを取るために骨盤の位置も変化することがあります。
その結果、骨盤が前傾した状態や腰が反った姿勢になり、お腹が前に突き出して見えることがあります。
もちろん、ポッコリお腹の原因は脂肪や筋力、食生活などさまざまです。
しかし、体脂肪だけが原因ではなく、姿勢によってお腹がより目立っているケースもあります。
「痩せたのにお腹だけ出て見える」という方は、体重だけではなく姿勢にも注目してみましょう。
巻き肩改善のために意識したい3つのポイント
① 胸まわりをほぐす
まずは硬くなりやすい胸の筋肉をストレッチ。
壁に手をついて身体をゆっくり反対方向へ向けるだけでも、胸まわりを伸ばすことができます。
② 肩甲骨を動かす
肩甲骨は「寄せる」だけではありません。
上方回旋・下方回旋・挙上・下制など、さまざまな方向へ動きます。
肩甲骨を大きく動かすエクササイズを取り入れ、動きの幅を取り戻していきましょう。
③ 背中を正しく使う
巻き肩改善では、背中の筋肉を使えるようにすることも重要です。
ローイング系のトレーニングなどで、肩をすくめずに肩甲骨をコントロールする練習を行いましょう。
ただし、「肩甲骨を強く寄せれば姿勢が良くなる」とは限りません。
大切なのは、身体の状態に合わせて必要な筋肉を適切に使うことです。
自己流ケアで改善しないなら「原因」を見直そう
巻き肩は、人によって原因が異なります。
胸まわりの柔軟性が低下している人もいれば、背中や肩甲骨周辺の筋肉をうまく使えていない人、骨盤や背骨の動きに問題がある人もいます。
そのため、SNSで見たストレッチを続けても、なかなか変化を感じられないケースがあります。
パーソナルトレーニングでは、姿勢や身体の動きを確認しながら、一人ひとりに必要なストレッチやトレーニングを組み合わせることができます。
「肩こりを改善したい」「姿勢をきれいにしたい」「ポッコリお腹を何とかしたい」という方は、体重だけを見るのではなく、身体の使い方から見直してみることがおすすめです。
正しい身体の動きを身につけることで、見た目だけでなく、日常生活で動きやすい身体づくりにもつながります。
まずは自分の姿勢をチェックすることから始めてみましょう。
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